はじめに
みなさんは整形外科にかかったことがありますか?
整形外科での患者さんで多い疾患は、「肩関節疾患」、「頸椎・腰椎疾患」、「膝関節疾患」です。
中でも膝関節疾患のトラブルは、歩く、立つ、座る、などの日常生活に欠かせない動きに関係するため、活動の制限になりやすいのも特徴です。
今現在、膝に問題がなくても今後膝が痛くなるなどのトラブルが出る可能性があります。
そうなる前に問題が起きる前から適切なケアを行う必要があります。
ではどうしたら良いのでしょうか?
膝はなぜ痛むのか?
先日、中高年の方々向けに膝関節についての講義とリハビリをお伝えしました。
内容としては、膝関節疾患の中でも特に「変形性膝関節症」について病態の解説と注意点、実際に患者さんに行っているリハビリなどを直接お伝えしました。
変形性膝関節症は、日本人の約3000万人が発症していると言われ、50歳以降の女性に特に多く発症しやすいとされています。(男性の2-3倍)
変形性膝関節症には時期があり、それぞれの時期によって状態が異なります。
変形が進行したり、痛みによる日常生活の制限が強い場合は人工膝関節の対象になることもあります。
なぜ膝が痛くなるのかざっくり解説します。
いろんな原因はありますが、よく起きる現象としてはこのことが考えられます。
とにかく中高年の女性で膝が痛いということは膝関節の状態があまりよくないと思った方が良いと思います。
どうしたらいいの?
そこで、事前にいかにケアするかが大事になってくるわけですが、どんなことをしたらいいのかわからないと思います。
- マッサージ?
- 整体?
- 接骨院?
- ダイエット?
- サプリメント?
基本的には「下半身の筋力をつける」ことと、「体重を増やし過ぎない」ことが事前に気をつけるポイントです。
筋力に関しては、特に
- 殿部(大殿筋、中殿筋)
- 膝(内側広筋)
- 内腿(内転筋群)
- ふくらはぎ(下腿三頭筋)
が重要になってきます。
以上の部位をストレッチしたり、マッサージをしたり、トレーニング方法をお伝えしました。
体重に関しては、膝にかかる重さを軽減することで関節にかかる負担を軽減できます。
歩行、階段での膝にかかる負担は体重の何倍もあると言われているため、体重の増加による膝関節への負担は軽く見てはいけません。
膝が痛くなったらどうする?
実際に膝が痛くなってしまったら、まずは整形外科で診察をしてもらいましょう。
関節の変形や水腫の溜まり具合は素人の視点ではわかりにくいものです。
また、変形していても膝が痛くないパターンもあり、本人は進行していることも気づかない場合もあります。
関節が変形し、軟骨などがすり減ってしまうと元通りに戻すのは難しいのです。
基本的にはレントゲンやMRIを撮らないと、どれだけ膝関節の変形が進んでいるかはわかりません。
その結果、膝関節内に注射をしたり、痛み止めを処方したり、サポーターを装着したり、リハビリの依頼が出たりとするわけです。
現在、さまざまなサプリメントが市販されていますが、医療者の視点で考えると必ずしも痛みや軟骨成分に効果があるとは言い切れないのが正直なところです。。
なので、基本的には、
「下半身の筋力強化」と「体重を減量する」
ことが重要になります。
最後に
今回は膝に関するトラブルの予防と基礎知識を地域のみなさんにお伝えしました。
大きな問題が発生する前にできる限り予防できるよう意識していきましょう!
以上で終わります!
ありがとうございました(^^)
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